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ふとしたご縁から、素人芝居「 傷の栞 」

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私の娘は多分これからアマチュア役者として
生きていく、確信した。
だから 彼女を雇った会社には悪いが
娘の魂魄は職場にはない、舞台にある。
 
ワタクシ、出来る限り 娘をオッカケする、
 
そして、決して有名じゃない、
でも、心の中に何かがあって、
表現者になりたい人達が作って行く
'' 業と縁"の世界を応援していきたいと思う
 
錦花楼。
前の大和郡山の瀟洒な置屋のような
期待して行ったが
華やかな名前にかかわらず
フツーの多目的スペースである。
あっけなさ過ぎて
写真撮り忘れた。
 
しかし、大和高田というのは芝居と親和性が高いのだろうか、
錦花楼に行く道すがら大衆演劇小屋があり驚く。
今はシャッター街で、
人も通らないところにこんなベタな芝居小屋が。
 
その先にある
錦花楼はなんの飾りっ気もなく、
10人も入れば目一杯、役者観客、
ほぼ混じりあった状態で
セットも白い箱と椅子のみ。
がある時は机になり
ベッドになる。
最小限のしつらえで役者がうまいのか、作り過ぎて、失笑してしまう演技ではない。
間近で表情まで良く見え退屈しない。
 
歌もいいところに入り、上手にマザーグースの
コマドリの詩を入れ、一幕一幕、情景描写も
美しい日本語で飽きさせない。
 
前の" かみのいと"とはだいぶ違う。
 
 前作はいい舞台を活かしきれなかった、
むしろ、舞台の歴史重みに役者も脚本も
負けてしまった感じだ。
 
が、この劇団の役者さん達、うまい。
なんか、手慣れた感じなんだ。
 
特に主人公を演じた女優さんは
まるで宝塚の男役のような端正さだ。
 
カネのない中、最小限の舞台装置で
むしろ、その制限があればこそ
最大限に役者の魅力を引き出して
うまい演技ができている、
この雰囲気なんかとてもいい。
まるで フェルメールの絵みたいだ、
 
こんな間近に演技を見られるなんて
贅沢なお話じゃないか?
 
随所随所の言葉の美しさ、表現は素晴らしい、
ただ、ワタクシは 
今どき、
若い人の心中モン、自死モノというのは
相当その中に脚本家の哲学がないと
安易であざとくなる危険性が高い。
 
このチラシだけなら、 ワタクシなら観にいかない。
自意識過剰な独りよがりな青臭い劇なんだろうと
思って侮る。
 
シェイクスピアが" ロミオとジュリエット"を作り
近松が" 曾根崎心中"を書いた時代ではない。 
 
若い人達の自死というのはまさしく
劇的で非日常的で感傷に浸れて、
若くて純粋な美しさのママ、死によって
それを永遠に留めておく。
 
当時は斬新なアイデアだったけど。
今は 年間3万人が 自殺する平成日本だ
 
それは危険思想とワタクシ思っている、
 
ヒトはカッコ悪く、歯をくいしばり、
ゆがんだ顔を、疲れを老醜を、
他人様にさらしつつ、
生きなければならない。
 
傷もそうなんだ、
でもそこは昇華できていない。
 
死の描写が美しければ美しいほど
不細工な生に対する想いもきちんと出さなくては
ならない。それが弱いと思う。
本来はそっちの方が大切だ、
 
多分それは脚本家自身がまだつかめていない
境地ではないかと浅測する。
 
粗筋を省略してしまって、
この" 傷の栞"をご覧になっていない皆さんには
ナンの事かわからない事だろうけど、
 
こんなクソ田舎の
芝居小屋ですらないところでも
演劇は成り立ち、
楽しんでいる人達がいるって事なんだ。
  
今回脚本演出家 だるままどか氏の作品は
なかなか 手練れな感じで引き続き注目したい。
 
ただ、こんな事は釈迦に説法かもしれないけど
関西在住の脚本家は
文楽を底本にした脚本を作った方がいい。
 
何故そう思うに至ったかというと。
 
だいぶ前に書いてお蔵入りにしていた
文楽「 妹背山婦女庭訓 」を書いたブログを
次回 出しておく。
 
間に今月のペディキュア、と 水光注射とヒアルロン酸に関するブログが入りますが。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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